男性の離婚
2015/02/20
新宿区四谷の弁護士水野智之です。
さて,今日は男性である夫の離婚問題について書いてみます。
男性は離婚問題になると,ことのほか不利な立場におかれることが多いのが通常です。
夫の方が収入が多いことから,別居中の生活費(婚姻費用)は夫が支払うことが通常ですし,財産も夫の方が多いことから,財産分与においても夫名義の財産を分与するケースが多くなります。
親権の問題でも,母性優先の原則があるため,母親の手元にお子さんがいる場合には,ほぼ間違いなく,親権は妻のものになります。そうすると養育費も払わなくてはなりません。
慰謝料も夫からの請求は認められにくいのが通常です(ただし,不貞など明白な不法行為があれば別ですが。)。
しかし,夫側でも,やり方によってはリスクを最小限にして離婚することは可能です。
離婚に合意ができているのであれば,婚姻費用の負担を減らすために早期の解決を図るべきですし,そのために,多少のお金を支払うことは考えておいた方がいいです。
仮に財産をいくらか渡したとしても,離婚成立後に働いて得たお金はもはや誰の干渉もうけることもありません。
また,相手方である妻が離婚に応じない場合でも,妻にとって不利な点をうまく利用しながら進めていけば,離婚をすることは可能です。夫が有責配偶者であっても,話し合いで離婚を成立させたこともあります。
さらに,親権の問題も,スタートの段階でつまずかなければ,親権をとることができないわけではありません。
逆に,やり方を間違えば,離婚問題は泥沼化します。
私が妻側の代理人をしていて,夫である相手方に代理人弁護士がついていない場合によくあることなのですが,相手方がかなり無茶な主張をしてくるということがあります。例えば,財産があることは明白なのに財産分与はゼロだと主張したり,養育費は一切払わないなどと主張したりします。
はっきり言って,こういうやり方をするのが一番よくありません。
家庭裁判所の実務の運用を知らずに自分の都合のいい主張をしていれば後でしっぺ返しが来ます。
離婚を考えている男性で,悩まれている方は一度ご相談ください。
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弁護士 水野智之
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