弁護士 水野智之
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生命保険金は特別受益となるか2

生命保険金は特別受益となるか2

2015/11/08

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
以前も書きましたが,遺産分割で生命保険金が特定の相続人に支払われる場合,これを特別受益として考慮できないか問題となります。
この点についてもう少し詳しく書いてみます。


そもそも,死亡保険金は,受取人が自らの固有の権利として取得するものであって,保険契約者又は被保険者から承継取得するものではないので,相続財産には含まれないというのが基本的な考え方です。
そのため,原則として,死亡保険金は特別受益の対象となるものではなく,受取人と指定された相続人が自ら取得しても特別受益の対象として持ち戻しの対象となることはありません。


もっとも,この点について最高裁判例があり,共同相続人との間に生ずる不公平が到底是認することができないほど著しいと評価すべき特段の事情がある場合には特別受益に準じて持ち戻しの対象となると判断されています。
特段の事情の有無については保険金の金額,この額の遺産の総額に対する比率のほか,同居の有無,被相続人の介護等に対する貢献の度合などの保険金受取人である相続人の及び他の共同相続人と被相続人との関係,角相続人の生活実態等の初犯の事情を総合考慮して判断すべきとされています。

 

さて,遺産を一部の人にだけ多く渡したいという方の場合に法律上利用できる方法がひとつあります。

それが,生命保険金をうまく活用する方法です。
その方法については以前のブログに書きましたのでご参照ください。詳しくお知りになりたい方は一度当職までご相談ください。初回30分無料相談を実施しております。

 

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