弁護士 水野智之
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遺留分と特別受益

遺留分と特別受益

2015/05/21

新宿区四谷の弁護士水野智之です。
遺産分割だけでなく,遺留分でも問題になりやすいのが特別受益です。

 

遺留分は一定の相続人に法律上認められた権利であり,相続人の相続権を一定程度保護しようとするものです。
したがって,特別受益がある相続人がいる場合,特別受益は相続の前渡しとして相続財産に加算される扱いとなり,遺留分算定の基礎となります。公平の観点からは当然の結論といえます。

 

また,特別受益には「持ち戻し免除の意思表示」が認められることがあります。
これは特別受益があっても,被相続人の意思からすると,相続財産に含めないで
相続分を算出することを認めます(ただし,実務上,あまり認められません。)。
しかし,遺留分の算定においては,特別受益の「持ち戻し免除の意思表示」が認められることはないという見解が有力です。遺留分には被相続人に依存していたものの生活保障という側面もあることから,被相続人の意思で遺留分算定の基礎となる財産の範囲が変わるのは妥当ではないと考えられます。

 

遺留分のご相談を受けることもありますが,個人的な印象ですが,遺留分で特別受益が問題となるケースではもめることが多いです。

ただ,遺留分がゼロになるようなケースというのはほとんどないと思います。

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